茶文化_茶道_中国_日本_比_.pdf

人文社科
茶文化·茶道における中国と日本の比べ

文登师范学校日语教研室张丽娜

、はじめに般若経』を講じた時、皆に茶を賜ったことがあるようである。だから
アジアは茶の原産地である。中華民族の祖先は遠い昔に茶を発こそ、日本の飲茶の風は奈良時代から出ていたということが分かっ
現し、茶文化は中華民族5000年の歴史を貫いている。歴代の実践をた。
経て、東アジアの人類に対しての一大貢献であるといえる。中日両国平安時代にはいつでも中国一辺倒の時代思潮は、相変わらず、多
は一衣帯水の隣国であり、古くから政治、経済、文化の分野で交流のくの留学生や留学僧を中国に送り込むのであったが、最澄や空海も
架け橋として、重用な役割を果たしてきた。唐宋時代には中国より日このような時期に留学した。中国一辺倒の模倣の時代であり、模倣す
本につたわっていった。では茶文化?茶道において、中国と日本はどることによって、中国と対等の位置に立とうした焦燥にはやった時
ういう関係があるか。代であるだけに、茶の移植もその枠より脱することはできなかった
二、中国茶道の歴史ともいえよう。飲茶の方法は唐代の煎茶法を真似ていたとか。が、こ
（一）唐宋時期の時期の喫茶は一部の貴族、僧侶たちによって、嗜まれた程度のもの

中国に茶の利用は薬用から始まった。『本草綱目』①の中に次のよであった。そして一時に衰えたことがある。鎌倉時代に再び広まっ
うに書いている。「神農尝本草，日遇七十二毒，得荼而解之」神農氏がた。
百草をなめて、医薬を探したが、そのうち七割は毒草であって、その（二）鎌倉、室町、安土、桃山時代
毒を消すために茶を用いたということである。「荼」は唐以前にあっ1、鎌倉時代
ては「茶」と同意義であることは先人の研究によって明らかである。日本朝延喜六年に唐朝が滅び、天徳四年に宋が建国されて以来、
ところが茶はいつか飲料として利用されるか明瞭ではない。『茶経』日宋貿易も頻繁となった。十二世紀の終わりに、中国で禅宗を学んだ

に前漢以来、中国における飲茶の習慣は江南地方が中心であったと僧、栄西②が茶の種とともに茶道の道具、礼式を日本に持ち帰った。初
書いてる。華北の人々が飲茶するようになったのは、盛唐の玄宗皇帝めは、貴重な薬として用いられた抹茶が栽培に成功し、人々に広く飲
(在位712-56)時代であったと考えられている。唐代における飲茶法まれるようになった。茶の礼式に合うように定まっていった。栄西の
は団茶を使った煎茶法が中心であった。中国では茶に関する最高か茶に対する見方は非常に追い詰められた末世の時代を生きる人の救
つ最古の経典と尊ばれた書は『茶経』である。この書は唐朝八世紀に済観を強くする。従って三百年後の日本茶道の確立に基礎を定めた
陸羽が書いたものである。常伯熊と皎然などは陸羽の著書を澗色しと言われる。栄西は日本の禅宗の祖だけでなく、茶祖とも呼ばれた。
て広めて、煎茶道を成してしまった。煎茶道は茶芸、茶礼、茶境と修道鎌倉時代の末期に上層の武家社会に「闘茶」という娯楽が流行し始ま
含めている。った。室町時代になって、この娯楽はもっと広く伝わった。
八世紀の後半にちょうど唐代の中期であった。その時期、煎茶の2、室町時代
茶芸は完備で、茶で「道」を修めて、思想を確立した。そして飲茶環境この時代の茶礼は禅院の茶礼を依拠していた。それが順序正し
に対する初歩の礼儀を注重した。これらは中国茶道の正式上の始めく行われ、茶を重ねて請うものはないが、「数返の礼儀」を尊重し、酒
を代表した。煎茶道は唐代の中期と後期に盛んであった。「五代」「北は順々に入れるが一滴も飲まない。このように礼儀を正しく茶を飲
宋」を経って、「南宋」まで、なくなってしまった。約五百年を経った。んでいく「敬数返之礼」には、珠光の「謹敬清寂」や利休の「和敬清寂」
（二）宋明時期の基をなすものがある。これは陸羽の茶には見られない礼儀である。
宋時代の飲茶の方は唐を続いたが、唐よりもっと考究し、作りもここまでは静かな礼儀を重んずる茶会であったことが分かる。だが

もっと精細である。特に宮廷に丸め餅のようにした「餅茶」である。そこの後は「四種十服」③の勝負や「都鄙善悪」の批判が行われて座興を
の時代は主に「餅茶」を飲んだと同時に、有名な散茶もある。唐代で添える。ところで、この時期に村田珠光と武野鴎はこの時期の茶道の
は、「散茶」は火の上で熬って作られた葉茶である。そして、『闘茶』が発展に重要な役割を果たした。日本茶文化は「道」のレベルに達った。
確立した。水と茶器の優劣によって勝負を判断していた。この時期は3、安土、桃山時代
製茶の方法にも、いろいろ進歩改善があった。これに即応した茶道の室町幕府が解体した後、武士集団間に激しい